今月の対談「いい人いい話いい氣づき」

2018年2月 「長田 夏哉」さん

長田 夏哉(おさだ なつや)さん

田園調布長田整形外科院長。1969年山梨県生まれ。日本医科大学卒業後、慶應義塾大学整形外科教室に入局。慶應義塾大学病院などで整形外科専門医の研さんを積み、2005年大田区田園調布に「田園調布長田整形外科」を開院。著書に「体に語りかけると病気は治る」(サンマーク出版)「治癒を引き出すエネルギーの秘密がわかった」(ヒカルランド)「後悔ゼロで生きるために、いまのうちにやっとくこと」(大和書房)などがある。

『病気やケガは自分のことをもっと知るための気づきのチャンス』

病気の原因は肉体にはない。エネルギー体の乱れが問題

中川:
先生のことは、沖ヨガの龍村修先生にご紹介いただきました。龍村先生には先代のころから真氣光研修講座で講師をしていただいたりして、とてもお世話になっています。体と心の関係について、実習も含めて非常にわかりやすい講義をしてくださって、本当に助かっています。
長田:
僕も龍村先生からはたくさんのことを学ばせていただいています。もともと、僕のクリニックでもヨガを取り入れていて、沖ヨガのセラピストの方が来てくださっていました。その方が龍村先生の指導を受けていた関係で紹介されました。いろいろとお話をしたところ、龍村先生も僕のことに興味をもってくださって、このクリニックでコラボトークショーをしました。以来、沖ヨガのキャンプに呼んでくださったりして、お付き合いを続けています。
中川:
ここは田園調布の駅前ですが、田園調布と言えば、有名な高級住宅街ですよね。ここにクリニックを開かれたのは何か理由があるのですか。
長田:
よく聞かれますね。僕は山梨県の出身で、特に田園調布には縁があったわけではありません。ただ単に「ここかな」と思ったからここにしたということです。開業したのは2005年です。最初は商店街の中で今よりも狭いところでしたが、家賃も高いし、採算もとれないからやめた方がいいとさんざん言われました。でも、自分が「ここで」と思ったのだからそれでいいんだと決めました。開業したら患者さんも増えてきて、手狭になったころに、この場所を貸してもらえることになりました。そんな流れが最初から決まっていたのではないかと思います。
中川:
いわゆる直観とかひらめきというものですよね。確かに、頭で考えるとそんなのうまくいくはずがないと思えることでも、ひらめきに従って動くと、トントン拍子に進んでいくことはありますよね。
先生は、今のひらめきの話もそうですが、見えない世界をとても重視されているようですね。
長田:
直観だけではなく、論理や科学的な知識も大切ですから、両方の視点から見るようにしています。
僕が医師として患者さんによく言うのは、「肉体には原因はない」ということです。
腰痛だと腰の骨が悪いとか、ひざ痛だとひざに問題があるという具合に、肉体に原因を求めがちですが、本当の原因はエネルギー体にあります。結果として、肉体的な問題が起こってきているのです。
肉体ばかりを見ていると、もぐら叩きになってしまって、原因に近づくことができません。だから、僕は結果に対する治療をしながら、原因についてもアプローチするというスタイルでやっています。
多くの人が病気やケガのない世の中にしないといけないと言うけれども、病気もケガもなかなか減っていきません。それは本当の原因からアプローチするという視点が欠如しているからじゃないでしょうか。
今の医療は肉体を治すことに重点を置き過ぎています。一時的に体に出ている症状を抑えても、自分の声を聞き、自分とつながらないと、また別の症状として現れてきます。
中川:
私は長く氣をやっていますが、氣の乱れが体に不調として出てきていることがよくあるように感じています。根本的な解決をしようと思ったら、氣を整えていかないといけないなというのが、私の感じていることです。
長田:
その通りだと思います。たとえば、膝が痛いと言って来られた方がいれば、どこが異常なのかを調べるためにレントゲンを撮ります。変形性の膝関節症があったとします。そうすれば、膝の痛みの原因はそこにあるということで、治療が決まってきます。でも、よく考えてほしいんですね。膝が変形しているからと言って、ずっと痛いわけではないんです。痛くないときもある。膝関節の変形はそのままなのに、どうして痛いときと痛くないときがあるのか。おかしいでしょ。原因は膝だけじゃないということです。
感情が影響しているかもしれません。怒りとか悲しみとかは良くない感情だと思っている人が多いじゃないですか。そうすると、心の奥では怒ったり悲しんだりしているのに、それを抑え込んでないものにしてしまうことがあります。
そうするとエネルギーの滞りが生じます。その結果として肉体の自律神経や内分泌、免疫などのホメオスタシス(恒常性)が影響を受けます。このエネルギーの滞りが原因とり、痛みなどの様々な病状が生じ、そして病気になります。
つまり肉体に出た結果だけに対応していても、原因であるエネルギーの状態にも視点を持たないと、結果として肉体への表出が繰り返されていきます。

<後略>

(2017年12月18日 東京都大田区・田園調布長田整形外科にて 構成/小原田泰久)

著書の紹介

「体に語りかけると病気は治る」長田 夏哉 著(サンマーク出版)

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