今月の対談「いい人いい話いい氣づき」

2017年7月 「高橋 恵」さん

高橋 恵(たかはし めぐみ)さん

1942年生まれ。一般社団法人おせっかい協会会長。短大卒業後、広告代理店に勤務。結婚退職後、2人の娘の子育てをしながらさまざまな商品の営業に従事し、トップセールスを記録。40歳で離婚。42歳のときに当時高校生だった長女とともに自宅のワンルームマンションで株式会社サニーサイドアップを創業。70歳になっておせっかい協会を設立。著書に「幸せを呼ぶ「おせっかい」のススメ」(PHP)「笑う人には福来たる」(文響社)などがある。

『おせっかいの輪を広げて、笑顔があふれる社会に』

おせっかいは悪いことではない。とても大切なこと

中川:
高橋さんのお書きになった「笑う人には福来たる」(文響社)を読ませていただきました。私どものやっている氣のことと共通する点がたくさんあったので、ぜひお話をうかがいたいと思いました。
高橋:
わざわざお越しいただきましてありがとうございます。
中川:
ここはマンションの19階ということでずいぶんと見晴らしがいいですね。東京スカイツリーも見えますし、きっと富士山も見えるんでしょうね。
高橋:
晴れているときれいに見えます。今日はちょっと曇っていますが、少し見えますね。あちらの方向です。
中川:
本当ですね。うっすらと見えます。
高橋:
ここは私の自宅兼事務所です。いつも人が集まってにぎやかですよ。パワースポットだと言って、しょっちゅうお越しになっている方もいます。
中川:
たくさんの方が集まるんですか?
高橋:
ランチ会をやったりすると、20人とか30人くらい集まりますね。30人入ると、このスペースではちょっと狭いかもしれませんが。
中川:
それはすごいですね。事務所とおっしゃいましたが、一般社団法人おせっかい協会の事務所ですか?
高橋:
そうです。協会と言っても会員登録があるわけでもないし、会費があるわけでもないし、賛同してくれた人が集まってワイワイとやっているんです。
悩みがある人や何かアドバイスをもらいたいと思っている人、人脈を作りたい人、どこも行くところがなくて寂しい人、いろいろな人が集まってきますよ。そういう人が、食事をしたりお茶を飲んだりお菓子を食べたりしながら交流するのですが、人が集まってお話をしていると、大抵のことは解決してしまいますよね。こうやって自宅を開放しているのも、私のおせっかいです。
会の活動としては、毎週土曜日に地域の掃除をしています。おそろいのオレンジ色のオリジナルTシャツを着てね。わざわざ遠くから来てくださる方もいるし、私たちが掃除をしているのを見て、どういう集まりだろうと興味をもって、わが家へやって来られる方もいます。
本当はこういうのが日本のあちこちにできるといいんですけどね。
中川:
おせっかいと言うと、どこか余計なお世話を焼くという良くないイメージがあるのですが、高橋さんはおせっかいが大事なんだとおっしゃっていますね。
高橋:
よく娘たちに「ママは本当におせっかいね!」と叱られます。確かに、私は人の世話を焼くことはよくします。出しゃばることは好きではありませんが、やる人がいなければ、イベントの感じでも何でも、率先してやってしまいます。だから、まわりからは出しゃばりだと思われているかもしれませんね(笑)。
でも、私が子どものころは、まわりにおせっかいな人がたくさんいて、そういう人に随分と助けられたものです。今の時代は、あまりにも「こんなことは迷惑じゃないか」と、人との距離を必要以上にとったり、人とあまりかかわらないようにしている人が多すぎるのではないでしょうか。「無縁社会」とか「孤独死」とか問題になりますが、その背景にはおせっかいは悪いものだという考え方があるのではないでしょうか。
大学でお話しすることもあるのですが、アンケートをとると、ずっとおせっかいは悪いことだと思っていたけれど、話を聞いてとても大事なことだと思ったと書いてくれる学生がたくさんいます。そのアンケートを見て、私はおせっかいの大切さを伝えていかないといけないなと思いました。
中川:
昔は、どこにでもおせっかいなおばさんがいて、年頃の若者を見ると、頼んでもいないのに結婚相手を探してくれたりしましたよね。
高橋:
実は、本の打ち合わせをしているとき、担当者がポツリと「彼女がいないんです」とこぼしたんですね。別に彼女を紹介してほしいと頼まれたわけではないのですが、私のおせっかいの虫が騒ぎ出しまして、彼に合うような人を紹介しました。そしたら、いいご縁だったんですね。2人は結婚することになりました。

<後略>

(2017年4月18日 東京中野区 一般社団法人おせっかい協会にて 構成/小原田泰久)

著書の紹介

左:「笑う人には福来たる」高橋恵 (著)(文響社)
右:「幸せを呼ぶ「おせっかい」のススメ」高橋恵 (著)(PHP研究所)

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