今月の対談「いい人いい話いい氣づき」

2003年5月 「龍村 修」さん

龍村 修(たつむら おさむ)さん

1948年、兵庫県生まれ。早稲田大学文学部卒業。龍村ヨガ研究所所長。国際総合生活ヨガ研修会主宰。73年、求道ヨガの世界的権威沖正弘導師に入門。以後、内弟子幹部として国内外で活躍。85年導師没後、沖ヨガ修道場長を経て、94年、独立して龍村ヨガ研修所を創設。またスペース・ガイアシンフォニーを開設し、ホリスティック・ヘルスの指導者を養成中。ヨガ・氣功など東洋の英知を活用し、生命の声、母なる地球の声が聞ける心身づくりを提唱している。著書に「生き方としてのヨガ」(人文書院)と「深い呼吸でからだが変わる」(草思社)がある。

『生駒「真氣光研修講座」を語る』

沖正弘導師と先代の考えは一致していた

中川:
龍村先生とは、真氣光の研修講座開催の一番はじめからご縁をいただいていますが、今までこういう形でじっくりとお話をうかがったことがありませんでした。¥r¥n生駒で開催されている真氣光研修講座を受講される方の中には、どうして内容が真氣光とヨガの二本立てなんだろう、と思われる方もいらっしゃるでしょう。今日は、先生に真氣光研修講座を生の声(笑)で語っていただこうと思いまして。
まず、研修講座は伊豆・下田にあった沖ヨガ道場からスタートしていますので、その辺りからお願いいたします。
龍村 :
1989年12月にブラジルのセルソーという医者が先代を連れて、沖ヨガ道場においでなったのが、先代にお会いした最初ですね。
私は、大学時代に沖ヨガと出合い、卒業後はずっと直接、沖先生に師事し、先生が85年に亡くなられた後も、三島や下田の道場で講習会を開き、先生の教えをお伝えしていたわけです。
中川:
その講習会開催の最中に、先代がおじゃましたのでしたね。
龍村 :
どうもそのときは既に、先代は「合宿」という形の研修講座を考えられていて、施設の下見に見えたようでした。でも、こちらはそういうことまで分かりませんから、館内を案内して、ちょっとお話しただけでした。
セルソー医師は、「ブラジルでお会いした気功の先生で、すごく面白い方なのです」、と先代を紹介されましたが、先代は白髪でニコニコしていて大変印象的な方でした。¥r¥n講習会の終わった、翌年の新年の3日か4日にまたおいでになり、そのときにゆっくりとお話をうかがいました。暮れに差し上げた沖先生の本を全部読んでおられて、「すごく自分の考えと一致している。実は以前、ロサンゼルスの飯島さんという方から、沖先生の講義ノートをいただいている」とおっしゃるじゃないですか、びっくりしました。
飯島さんはロス在住の日蓮宗のお坊さんで、沖先生はそこを拠点にして1960年代にロスの黒人街でヨガを広めたりされていたのです。
中川:
そのときに沖先生が飯島さんに差し上げたノートを、飯島さんはその後に出会った先代にくださったのですね。不思議なご縁ですね。
龍村 :
飯島さんは先代に、「これは、あなたが言っていることと同じようなことを言っていた人のノートです。自分には必要ないから、使ってください」とおっしゃったそうです。
先代は、「ツボは動く。死んだらツボは無くなる」とか言っておられたでしょ。それと同じようなことを、沖先生もそのノートの「ツボの関連部位」に書いているのですよ。それはいわゆる伝統的な経絡、経穴と異なるツボが書かれているノートです。他にもたくさん共通の考えがあったようですが。
先代の話は、とても興味深かったです。「自分と一緒にアメリカ旅行に行ったりすると、参加者はそれだけで氣が出るようになる。でも、帰ってくるとすぐにまたできなくなってしまう。何か修業したというような経験が無いからではないかと思う。だから、そういう場が欲しい」と。
中川:
先代が夢の中で白髭の老人に、「氣功師を作れ」と言われたんですね。どうすればいいんだろうと考えていると、また「お前と一緒に居ればなれるんだ」と言うから、そうか磁石みたいなものかと思って、何人かの人とアメリカに旅行したんです。
そのときの話ですね。どうしてまたできなくなっちゃうのかと考えていたら、また夢でその寿老人みたいな老人に、「遊んでいるだけじゃダメだ」と言われたのだそうです(笑)。
龍村 :
先代は医療に「氣」を取り入れることの重要性を話されましたが、私は、その話にとても賛同しました。また「うちの研修は、おたくの空いている期間でいい」と言われるので、こちらにとっては大変都合がいいでしょ(笑)。それで、最初は社員研修のような感覚でお引き受けしました。
それまでにも、ある会社が、その会社独自の社員の研修にヨガを入れてやって欲しい、というような形で研修講座を行うことがよくありましたから、そのパターンでやりましょう、ということになったのです。
中川:
朝の読経、マラソン、そして玄米菜食の食事、体操などの沖ヨガさんのプログラムを取り入れた研修講座ですね。先代も、マラソンをするんだからと言って張り切って、自分でトレーニングウエアやシューズを買ってきました。

<後略>

(2003年1月15日 奈良生駒「真氣光研修所」にて 構成 須田玲子)

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