今年の暖冬から思うこと

今日から3月に入りました。昨日までで、気象庁が定義する「冬」が終わり「春」に入るということです。関東地方は気象庁が1876年(明治9年)に観測を開始して以来初めて、都心で雪のない「冬」になったそうです。3月に入っても暖冬傾向は続くと見られており、雪なし記録はさらに更新されそう‥とのことです。今年はテレビでも、雪のないスキー場や、冬眠しない熊、一足早く咲き始めた花々などの映像が映し出されておりました。私も各地で、「今年の天気はどうですか?」と挨拶代わりに聞いてみるのですが、何処でも「温かい」との返事です。全国的な暖冬ですね。寒さに弱い人にとっては、温かいことは過ごしやすくて良かったということになるのでしょうが、地球温暖化の影響と考えると楽観視はできません。2月に入って、ある会員さんから『ゴア元米国副大統領の映画「不都合な真実」を観ましたという』というお便りをいただきました。(お便りは5月号の月刊ハイゲンキに掲載予定)私も興味があったので、早速観に行ってきました。先日のアカデミー賞の発表では、長編ドキュメンタリー賞など2部門でオスカーを受賞した評判の映画です。内容は、ゴア氏が世界各地で行ってきたスライドを使った環境問題講座を中心に、彼の私生活映像が組み込まれて構成されています。温暖化が急速に進んでおり、やがて人々の生活に大きな影響を与えることを、たくさんの写真や図表で説明する説得力のあるものです。印象に残ったものを上げると、山頂部分にわずかに残るだけのキリマンジャロやヒマラヤの氷河。急速に溶けているグリーンランドの氷、5?6メートル上昇した海水面により北京や上海近郊、ヨーロッパ、マンハッタンの多くが水に沈むなどの映像です。どれもが不安になるようなことばかりなのですが、これらの現実を直視し、どう対処したらよいのかを真剣に考えなければならない時期に来ていることを映画は伝えています。地球の上には、環境問題ばかりではなく貧困や食糧問題、HIVなどの病気の蔓延・・・いろいろなものが複雑に絡み合って存在しています。特に環境問題は、私たち先進国の、できるだけ多くの人達が意識を合わせて取り組まなければ効果がありません。洗心の中のいつも持つべき正しい心の項目に、「皆仲良く相和して、感謝の生活を送る」という項目があります。不安や他への批判は、マイナスの氣となってしまいます。私もできることをもう一度見直そう。今年の暖冬のニュースが、私にそんな思いを起こさせたのでした。