なぜ?が招く誤解

 台所の戸棚の扉が開いていて、頭をぶつけてしまいました。
とっさに「なんで開けっぱなしにしているの」と妻に問いかけると、「説教はいらない」との返答です。
私としては、どういう理由でそうなったのかを知りたかっただけなのに、妻は叱られていると受け取っていました。

 30数年前の会社員時代、製品の不具合について原因を突き止めるとき、「なぜ?」「どうして?」という質問は当然のことでした。
いくつかの要因を探り出し、それに対する対策を講じることで不具合が解消される...科学の世界では常識的なアプローチです。

 氣の世界でも同じことが言えます。
マイナス現象にはマイナスの氣の影響が関係していますが、どのようなものが影響を与えているのかを探るには、この探究法が適しています。
自分にとって「なんで?」「どうして?」という質問は、問題解決のための有効な手段なのです。

 しかし、他人に対して「なんで?」「どうして?」と問いかけることは、実は最悪の質問になってしまうことがあります。
質問した時点で、相手はすでに咎められている、怒っていると感じてしまうからです。
特に小さい頃から家族や周りから、そう言われて嫌な思いを抱えて育った人にとっては、けんかの元を投げかけているようなものです。

 このような時、質問を変える必要があります。
私の場合であれば「いつ開けたの?」というふうに、相手を責めるニュアンスを含まない質問に変えることです。
少しでも相手を咎めることになってしまえば、マイナスの氣を与えていることになるので要注意ということです。
そして、人は自ら変えようと思わないと変わらないものだから、相手に変わってほしいのであれば、自ら自然に気づける問いかけや言葉を考えることでしょう。
これはこちら側の勉強なのですが、そういう意味で言葉は本当に難しいものです。

 宇宙からの真氣光のエネルギーは、受ける人の氣を高め、人間関係においても調和をもたらします。
ハイゲンキを毎日の生活に取り入れ、継続的にプラスの氣を取り込みながら、相手の心に寄り添う質問や言葉を考えていくこと・・・つまり相手の立場に立って考える練習です。
自分の言葉が相手にどう受け取られるか、一呼吸置いて考えてみる。
そうすることで、相手との関係がより良い方向へと変わっていくのでしょう。
私も勉強中です。

 言葉一つで氣の流れは大きく変わります。
相手への咎めではなく一緒に答えを見つけていく、相手の話をよく聞くことです。
そのためにも、真氣光をしっかりと受けて、自分自身の氣を高めていきたいものです。