(39)この世への執着

私がセッションで、ある女性に真氣光を送っていたときのことです。病気で亡くなった女性が出てきているようで、苦しそうな表情が次第にとれ少しずつ楽になってきているようでした。私は「良かったな」と思いながら「身体が無くなっても、まだまだ先があるからね」と言ったところ、突然氣を受けていたその女性がパッと変化したのです。先ほどまでの女性の魂さんは光の世界に行かれたようで、その人ではなく、ぜんぜん違う男性の声になって「そんな事、俺は知っている」と言い始めたのです。続けて言った彼の話を簡単にまとめてみましょう。 彼は、身体を失って魂だけの存在になったということも知っているし、光の世界が有ると言うことも知っていると言うのです。本当は身体を失った魂は、光の世界に行かなければならないことも知っていると言います。しかし、自分はこの世界に居たいから、この人の身体を使って、いつまでもここで生活を共にすると言うのです。自分のやりたいことが出来て、とても楽しいとも言っていました。さっき出てきていた女性の魂のように、辛くないからこれ以上、楽になりたいとも思わず、ずっと彼女の身体を借りて今まで通りの生活を送ることが望みだと言います。そのような魂は、自分ばかりでなく、たくさん居ると言います。「だから俺にかまうな」と言って消えてしまったのでした。それから、しばらく真氣光を送ってみましたが特に変わったこともないようなので、私は「まだ時期ではなく、もう少しこの方に氣の充電が必要だ」と判断してセッションを終了したのでした。 実際に、この魂が言っていることは本当の事で、身体を持たない魂が自分の意思で他人の身体に深く入り、気づかれないようにしていることがたくさんあります。そのような場合、あまりいろいろな他の魂を誘い込むと、身体を持つ人が病気になったり、ひどい時は命を落としてしまって、せっかく身体を得たのに身も蓋もなくなってしまうので、出来るだけ気づかれないようにするのが利口な方法らしいのです。さらに彼らは、身体が得られればどんな人でも良いというわけではないようです。自分のもう一つの人生を謳歌するのに都合の良い身体、ある程度永い時間ヤドを借りて楽しめる身体ということで、老人よりは若い人を狙うらしいのです。最近、日本では少子高齢化が進んでいます。つまりヤドを借りられる身体が少なくなってきているから、子供達にも及んできているようなのです。<来月に続く>