(17)言いたいことを我慢していた

 これまでに、私が真氣光を送っていると、氣を受けている人の口を借りて、身体の痛みや辛さを訴えながら出てくる魂さんの話をいろいろ紹介しました。しかし、いつも苦痛を訴えるばかりではありません。辛い事を一生懸命我慢しているという場合もあります。このような例も、よくあることなのでお話ししておきましょう。
 私が20代の女性に氣を送っていた時の話です。氣を送ると彼女は顔を歪め、いかにも何か辛いことがありそうな感じなのです。「何か辛いことがあるの?」と問いかけても、口を開こうとしません。そして、ただ何かを一生懸命我慢しているという様子なのです。こちらとしては、この場合、何か話しをしてくれれば解決の糸口が見つかると思うのですが、一向に口を開こうとしないのです。私も問いかけるのをやめ、氣を送ることに専念することにしました。そうすると、だんだん彼女の辛さが増えてきたようで、我慢している様子がどんどんかわいそうになるのです。私も何かピンと来て「そうか、言いたいことが言えなかったんだね。わかったよ。」と言うと、何かホッとしたのか涙をポロポロ流して泣き始めたのです。私は「辛い気持ちが、だんだん消えていくよ」と言いながら氣を送ると、真氣光が次第に浸透してきたのでしょうか、心が重苦しく辛い気持ちが晴れてきたようになり、顔が柔らかくなっていきました。落ち着いたところで目を開け、「なぜ自分が泣き始めたのだろう」と不思議がっていました。後で彼女に話を聞いてみると、小さい頃から両親の思うとおりに育てられ、自分の気持ちを言えない状態だったようなのです。多分、彼女の魂は自分自身の気持ちを表現し、やりたいことを自由にしたかったのでしょう。しかし実際にはそれを押し殺し、我慢というマイナスの感情を強くし、それに同調して似たような心をもつ魂さんを引きつけてしまったのだと思います。
 私たちは、本当は言いたい事があっても、相手のことを考えて我慢して言わないことがあります。話す、話さないということではなく、「我慢する」というマイナスの感情をため込んでしまうということが問題です。しかし我慢するほど気になっていたことが、そんなに気にならなくなることがあります。彼女も辛いことを実際に私に話した訳ではありませんが、真氣光を受けるうちに、それが無くなってしまったのです。真氣光を受けて、頭を整理してみてください。真氣光のエネルギーがマイナスの感情を減らしてくれ、伝えるべき事だけを話せるようになるでしょう。またストレスをたくさん溜めてしまっている人が氣を受けると、様々なマイナスの事を、堰を切ったように話し始める人がいます。いろいろな理由でため込んでしまったマイナスの氣が浮き出ていることを理解し、聞く側も「何か自分にプラスの事(氣づく事)が隠れているのでは」という気持ちで聞いてあげてください。