(13)先祖に恨みを持っている

 よくテレビ等でも霊的な話として興味本位に取り上げられるのは、「おまえの先祖がしたことに対し恨みを持っている」と言って出てくる魂の話です。たとえば、私の何代か前のご先祖が金持ちで、金貸しをしていたとします。厳しい取り立てをしたことにより、借りた人が強い恨みを持ったまま亡くなると、その恨みというマイナスのエネルギーが今生きている子孫に矛先が向いてくるというような場合です。つまり霊は自分が辛かったということを何とか分からせようと、その子孫を苦しめようとするのです。しかし霊的な世界では、実際に苦しめてみても、一向に氣が晴れないのです。それで、もっと辛くさせてやろうとするのですが、マイナスの氣がマイナスのエネルギーを呼び込み、その魂はさらに光とは遠い影の存在になってしまうのです。
 このようなことは真氣光を送っていても出て来る場合があり、氣を受けている人が「こいつの先祖に苦しめられた」と言うのですが、生きている人には身に覚えのないことです。こういう場合「ご先祖がやったことを、どうしてこの人に仕返ししなければいけないのか」と、説得しても当の魂は一向に聞き入れようとしません。こちらは、どんどん真氣光を送るしかないものです。そうしてその魂に光が届きはじめると、だんだん辛い気持ちが穏やかになってくるのです。永年の気持ちが晴れるという事はとても有難いらしく、迷惑をかけてしまった方に心からお詫びし、さらに感謝して、今度はその方のためにいろいろなサポートをしてくれるようになるのです。一方ご先祖の方も、恨まれるなど自分達では取り返しの付かない事が解決すると同時に、自分達にもたくさんの光が届くらしく、「××家に光をありがとう」と、とても喜ばれます。
 このようにご縁あって、恨みを持った魂さんが出てくるのも、理由があるものです。日頃私たちは、洗心の指標にある「恨み」までは持っていなくても、嫌な人を作ったり、人のせいにしたりして、マイナスの気持ちが出がちですが、それも同じようにマイナスのエネルギーです。いろいろな体験をさせられて「そのようなマイナスの心を少しずつ減らし、いつも周りに光を与える存在になってほしい」ということを、宇宙が私たちに教えてくれるために現れる事なのでしょう。