(7)魂を考える3

 真氣光は、先代が夢でハイゲンキを作ったときから始まり今年で15年ほどになりますが、大きなエネルギー的な変化を遂げています。それは、宇宙的な進化もしくは、より次元の高いエネルギーへの移り変わりとも言えます。’90年に下田で研修講座が開設される以前は、真氣光によって出てくる霊的な現象に対して、まだ理解も不十分でした。先代は氣を送ると騒いだり暴れたりし始める霊に対し、最初は注意深く観察していましたが、そのうちに声をかけるようになったのです。それはただ「出て行け」と叱り付けるようなものではなく、先代の性格からでしょうか、霊に対しても思いやりのある暖かい言葉でした。今居るのはどこで、そこに居てはいけないのだという事をわからせて、本来行くべき光の方向を教えるという事だったのです。「除霊では駄目だ、浄霊だ」とよく言っていたものでしたが、その人の身体から単純に出て行かせる“除霊”では、霊は今までと何も変わらないため同じような事を繰り返してしまいます。先代は、霊がその人の身体から出た後、その霊がどこに行くのかということまで考えていたのです。霊に対して、気持ちを変え、今までのように彷徨うことなく、より高い魂の次元に進めるよう促す事、つまり魂の光の量(エネルギー量)を増やす“浄霊”が必要だという考え方です。
 その後、先代は自ら病に倒れ、全てのことには意味がある―病気になるのも、霊を引き寄せることにも意味がある、病気や霊は悪者ではない―という思いを強くします。
 私が会長になってからも、たくさんの霊的な現象がありましたが、最近では光の方向を教えるというよりは自らそれに気づき、中には、なぜいろいろな苦悩を背負ったまま身体を失くし彷徨ったのかという事にまで自然に気づく魂もいたのです。つまり、真氣光の波動的な変化もあり、出てくる霊もより高い次元に旅立てるようになったということのようです。そのような霊は皆、心が楽になったことへの感謝の念と、さらには「これからは、生きている人達を見守りたい」という思いで一杯なのです。
 逆にいえば、そういう手助けをしてくれる魂が、真氣光の周りにたくさんいらっしゃるということが、真氣光の波動を変えているのでしょう。“除霊ではなく浄霊”することにより、自然に真氣光が進化するということなのかもしれません。もう少し付け加えるなら、霊的な現象や病気さらにはいろいろな問題も、悪者と決め付け固執するのではなく、「一見はマイナスの現象だが、それは何か大きな存在が自らの成長のために与えてくれたもの」と考えられることが重要なのです。