ひとくち歳時記「忘年会」

 江戸時代の頃から庶民の間で「忘年会」のような宴があり、一年間の労をねぎらい、杯を酌み交わしたようです。
しかし、武士階級では主君への忠誠を誓うものとして「新年会」のほうを大事にし、「忘年会」は行われませんでした。
鎌倉時代には「年忘れ」という行事がありましたが、それは厳かに連歌を詠うもので、現在の「忘年会」とは異なるものでした。
現在のような「忘年会」になったのは明治時代に入ってからで、公務員や学生を中心に「忘年会」が開かれていたことが記録されています。
「忘年会」という言葉が文献に初めて出てきたのは、夏目漱石の小説『吾輩は猫である』です。
飲み過ぎに注意して、一年間の苦労を忘れて、快く新年を迎えましょう。
(本社 加藤)
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