一言の難しさ

先週の土曜日、早朝から飛行機に乗っておりました。私はよく機内で新聞を読むのですが、その日は別刷りの特集記事「夫に言われて傷ついた一言」というタイトルが私の目を引きました。1位は「君も太ったね」403人、2位は、体調が悪いのに「ごはんはないの?」318人、3位「家にいるんだからヒマだろ」260人…と、アンケート結果は15位まで続くのですが、ここまで時々私が口にしていた(かもしれない?)言葉ばかりだったのです。1番目の体型については、妻自ら「太った、太った」と連呼していますから、私は「そうだ、そうだ」とばかりに言っていたものですが、考えてみれば「人からは言われたくない」ものですよね。このアンケートでは「夫に言われてうれしかった一言」も同時に調査されており、ちなみに1位「おいしいね」「ごちそうさま」710人、2位「家のごはんが一番おいしい」384人、3位「いつもありがとう」375人、このあたりまでは私も口にしている(と思う?)言葉ですが、4位「がんばってるね」304人…6位「君と結婚してよかった」283人…8位「えらいと思うよ」と感謝や労いの言葉がいろいろ続くと、感じてはいても実際に言葉にするのは難しいものがあります。10位の「今日は一段とかわいいね」には20代も50代も同様に喜んでいると新聞では分析していますが、我が家の場合、突然そんな事を言ったものなら「何か良からぬ事を企んでいるのでは…」と、紛争の種になりそうです。しかし、日頃から言葉の難しさを痛感し、特に感謝の言葉が足りないと反省する私にとって、この新聞記事はとても勉強になったのでした。真氣光研修講座では毎朝「いいとこ探し」行法をやっておりますが、受講生の中には家に帰り留守を守ってくれた家族に感謝の気持ちが伝えられたとの報告があります。氣を受け、いいとこ探しで発表するなどプラスの氣を発する努力が、素直になれないというマイナスの氣を浄化するのだと思います。マイナスの言葉にはマイナスの氣が集まり、プラスの言葉にはプラスの氣が集まります。私もその事は、よく頭の中には入っている事なのですが、特にいつも一緒にいる家族には甘えが生じてしまい、ついマイナス的な言葉をかけているものです。新聞にも「互いに言い返すなど思うことをぶつけたほうが、理解が深まるという。口をつぐみ、沈黙の貝殻に閉じこもるとよくない。」と結んでありましたが、一見マイナス的な事をお互いの氣づきにする事が大事ですね。深いご縁だからこそ、そうやって磨き合えるようになっているのでしょう。夫婦に限らず、ご縁を大切にしたいのものです。