(24)酒を飲まされる

うちの近所に大学があり、駅前には新入生らしき学生が大勢、やけに陽気に集まっていました。どうも、クラブかサークルの新入生歓迎コンパの帰りのようでした。昔と今では、随分酒の飲み方も変わったと新聞に載っていました。酒を飲んで議論などというよりは、一気飲みが流行り、急性アルコール中毒になる学生もいるとか…。私も学生時代、友人が酒の飲み過ぎで動けなくなり、介抱したことを思い出しました。酒は百薬の長などと言い「適度の飲酒はどんな薬にもまさって効験がある」ということのようですが、飲み過ぎると大きな害につながります。良いのか悪いのか、我が家の家系は代々酒が弱かったようで(先代も弱かった)、私の場合ビール一杯ですっかり顔が真っ赤になってしまいます。
 酒と言えば、「最近頭がくらくらする」と言うAさんに氣を送っていたところ、酔っぱらったご先祖様が出てきました。(後から聞いた話ですがAさんの家系はお酒がめっぽう強く、お祖父さんはお酒のために土地を手放すことになった程、とのことです。)口調が完全に酔っぱらっている感じなので、相当酒を飲んでいるとわかったのですが、まだまだ飲み足りないような口振りです。いろいろ言われていましたが、私はそれには答えず、ひたすら氣を送ることに専念しました。真氣光の光が十分届いたのでしょう。だんだん落ち着いて来られたのですが、最後に言われた言葉が印象的でした。「俺は楽しくて酒を飲んだことは一度もない。辛いから酒を飲んだけど、飲んでも飲んでも辛かった」仕事のことか、家族のことか、わかりませんが、その方には、とても辛いことがあったのでしょう。過度の酒は思考を麻痺させますから、飲むことで一時的に辛さが紛れます。しかし辛い気持ちはマイナスの氣となってどこかに存在し続けますから一時的には良いのですが、また出てきます。それを繰り返しているうちに、身体に負担がかかり亡くなったのでしょう。以前このシリーズ第20話(2003/1/30)に登場いただいたAさんですが、ご先祖はたくさんの恨みをかっていました。今回出てきた方は、恨みを持つたくさんの魂達の影響で辛い出来事が集中し、酒を飲むことになったのでしょう。酒に関して辛いご先祖がいらっしゃると、次の代もそれに引っ張られ酒を飲まされますから、Aさんの家系は代々飲まされて来たのかもしれません。真氣光の光が浸透し、ご先祖を恨む人々が光になってくれたお陰で、Aさんのご先祖の辛さも癒されたのでしょう。深い繋がりがあるものです。