「ありがとう」と言葉で伝えよう

 私の家の近所では、やっと桜が満開になり、大勢の人で賑わっています。
東京では、今日が入学式の学校が多いようです。
この季節は、卒業式に続いて入学式と学校行事が多いときです。
私の父、先代は、私の進学に合わせて小学校、中学校、高校とPTAの会長をやっていましたから、私にとって、春はちょっと複雑な気持ちになる時期でした。
卒業式や入学式さらには運動会など行事がある度に、父が生徒の前で挨拶をするのですが、あまり目立ちたくない性格だった私は、「中川の父さんだ」と、友達に言われるのが嫌だったのです。
小学生の頃、どんな話をするのかと父に聞いたところ、「前回は話そうと思ったことを校長先生が言ったので、前もって考えないことにした」と言うではありませんか。
私はそれから、何を言い始めるのかと、ドキドキしたものでした。
 今から考えると、父は、自分の仕事が忙しいはずなのに、私たち子どもに多くの時間を割いてくれていました。
当時は、気がつきませんでしたが、感謝したいことが山のようにあります。
しかし大人になっても、面と向かって「ありがとう」と言った記憶はありませんでした。
言わなくても分かってくれているだろうとか、少々照れくさいということもあって、父は急に亡くなりましたから、とうとう言わずじまいになってしまいました。
 感謝できること、さらにそれを言葉など行動にできることはプラスの氣を集め、自分自身の氣のエネルギーを高めるばかりか、それが周りにも届いて行くのです。
ですから「ありがとう」の言葉を、周りの人に伝える機会を多くしたいものです。
特に、毎日の生活の中で、少々難しいことかもしれませんが身近な人にも…私はできなかったのですがお父さんに、さらにはお母さん、奥さん、ご主人、お子さんに…いかがでしょうか?口に出して伝えるのが難しい人は、一文でも良いでしょう。
来月、再来月には母の日や父の日がありますから、良いチャンスです。
 私は、父の跡を継げて本当に良かったと思っています。
父のやりたかったことを、私ができることで、あちらの世界の父にも喜んでもらえていることでしょう。
私のように、ありがとうと言いたかったけれど言えなかった、身近な人が既に亡くなってしまっている人は、心の中で感謝の気持ちを持つことで、それをプラスの氣として伝えることができます。
さらには真氣光のエネルギーを受けながら、それができることで、より一層多くの光が届けられるのです。
(中川 雅仁)
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