先代がハイゲンキの作り方を白い髭のお爺さんに教えられた後、いろいろ使っているうちに教えられたツボがあります。それは通称〈胃上げのツボ〉というポイントです。これは、ここにハイゲンキを当てて氣を入れると、お腹がゴロゴロ鳴り出して、たちどころに胃下垂の人の胃が上がったことから付けられたのです。胃が上がるだけではなく氣が充電されるのですから、毎日の生活には欠かせないツボだということが、その後ハイゲンキを使ううちに分かってきたのです。先代は胃下垂の人ばかりでなくアトピーの人、精神病の人等、どんな病気の人が来ても胃上げのツボにハイゲンキを当てていました。もともと氣はどこからでも入るものですが、人によって、とってもここに当てると気持ちがいいとか、入り易いような気がするというポイントがあります。そういう気持ちになるという事は、そこは確かに氣が入り易いツボなのです。ですから、厳密に言うと、人によって皆、氣の入り易いところが違うということになり、何も知らない初めての人にしてさしあげる際には、とっても不便になってしまいます。先代が教えてもらった〈胃上げのツボ〉とは、どんな人も例外無くここから氣を入れれば、どんどん入るというツボだったのです。氣が身体の中に入るということは、内部の生命エネルギー(魂)に氣が充電されるということで、心がリラックスして身体本来の力が戻ると同時に、内臓のバランスも整い始めます。ですから、胃上げのツボは胃下垂の人の為だけにあるのではなく、ストレス社会に生きている我々であればどんな人にも必要なのです。ただ、慣れてきたら自分にあったポイントを見つけてみるのも良いでしょう。もっともリラックスして氣が入り易い感じがするというところを探してみるのです。それがその人本来の、胃上げのツボと同じように作用する氣入れのポイントなのです。