震災から一年を迎えて

 今日は仙台に向かう新幹線の中で原稿を書いています。
昨年3/11もこのような金曜日で、私は本紙の原稿を書きながら昼からの半日出張のつもりで仙台のセッションに向かいました。
ところが大震災が起こり、着の身着のままの二泊を余儀なくされたのでした。
たいへんな大惨事でしたから、私は幸運だったとしか言いようがありません。
直接被害に遭われた方々がどんなに苦労されているか、ほんの数日では到底計り知ることはできませんが、私にとっては言葉では言い表せない貴重な三日間となりました。
 先日、新宿で開催されている長倉洋海写真展「子どもたちの元気便-震災からの出発」に行ってきました。
長倉さんは月刊ハイゲンキ2006年11月号の巻頭対談でお話を伺った報道写真家です。
長倉さんは世界の紛争地や辺境を訪ね歩き、そこに生きる人々、とりわけ子どもたちの生き生きとした姿を撮り続けている方ですが、今回の写真展では昨年9月から12月までの東北3県の子どもたちの姿を撮影した作品を展示しています。
写真とともに子どもたちが書いた作文の一部も展示してあり、子どもらしい純真な笑顔の奥にある辛さ・切なさが感じ取れます。
「こんなにも明るい笑顔があるのか」と、長倉さんの持っている氣とでも言いましょうか、被写体本来の姿をそのまま引き出す力に感心させられます。
未来を希望で一杯にした子どもたちの強さ、たくましさを感じ、私たち大人、一人ひとりが出来ることとは何かを今一度考えさせられました。
 ところで今週、私にはもう一つ忘れられない日があります。
それは10日の東京大空襲の日ですが、民間募金で作られた東京大空襲・戦災資料センター館長の早乙女勝元さんに月刊ハイゲンキの2010年8月号でお話しを伺いました。
開館10年を迎え来館者はすでに10万人を超えたそうですが、震災の影響なのか修学旅行生らを中心に昨年の来館者は半減ということのようです。
 世界平和の問題、震災復興と防災の問題、原発の問題、私たちは体験を通して学んだことを、次の世代の子どもたちのためにさらに良い社会作りに向けての努力を惜しむわけにはいきません。
真氣光は見えない氣の世界から、それを後押ししてくれるプラスのエネルギーです。
この週末10、11日夜10時から15分間の真氣光の時間には、ご縁のある皆様にこのような事を思いながら、たくさんの光が届くことを祈って、真氣光を送りたいと思います。
 新宿コニカミノルタプラザでの展示は3月22日(木)まで、子どもたちの言葉が入った長倉さんの写真集「だけど、くじけない~子どもたちからの元気便」NHK出版1680円が出版されています。
東京大空襲・戦災資料センター 東京都江東区北砂1-5-4
(中川 雅仁)
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