(35)猫の手も借りたい

 暑い日が続いております。
皆様、いかがお過ごしでしょうか?
こう暑いと、クーラーの効いた家に閉じこもり気味になります。
「昼間は外には出たくない」と、我が家の怠け者は言っております。
ところで、我が家の裏口は北向きで木陰になり床のタイルが冷たくて気持ちがいいのか、最近そこに一匹の猫が占拠しているのです。
野良なのか飼い猫なのかわかりませんが、どこからともなくある時間になるとやって来て、長く体をのばしたまま、全く動こうとしません。
なんと優雅な!
・・・私には原稿の締め切りが・・・。
少々気持ちにゆとりがなくなっている、そんな自分のマイナスな心に気がつかされます。
 ところで、「猫の手も借りたい」ということわざがあります。
意味を調べてみると「忙しい時に誰でもいいから手伝いがほしいこと。農繁期などのきわめて忙しい時に、そばでのんびりと眠っている猫の様子を見た人間様の願望が、ことわざになったのだろう。」と、あります。
17世紀の文献にあったようですから、昔から同じように感じていた人は居たようです。
確かに、セカセカと落ち着きが無い猫は見たことがありません。
いつものんびりしていて、見ていると癒されますが、あまりにマイペースな姿に、私などは時には羨ましくなるものです。
 氣とは見えないエネルギーで、どんなものからも、どんな人からも氣が発せられています。
そして自分の出している氣が、同調作用により周りから似たような氣を集めます。
忙しい時には、さらに忙しくなるように、いろいろなことが舞い込んで来るものです。
私は昔、「どうして自分ばかりが、こんなに忙しい目に遭うのか」と、上司に不満を訴えたことがありました。
しかし、研修講座に参加して氣の世界を知ってからは、考え方が大きく変わったのです。
不満を訴えたからといって直ぐに事態が変わるわけではありません。
氣の観点から考えれば、さらに学びが必要で、縁がある人に仕事が集まるのは当然なこと。
越えられないハードルは与えられないのであれば、自分が少しでもいろいろな事ができるようになれるよう頑張ろう、「出来ないという気持ちから、やってみようへ」と発想を180度変えられたのです。
 猫の手も借りたい時には、マイナスの氣が集まりやすくなります。
マイナスの氣の影響を受けると、ネガティブなことに意識が引っ張られ、気づくチャンスから遠ざけられてしまうのです。
ですから、猫の手も借りたいような時には、真氣光をお忘れ無く。
そうすることで次第に、たいへんなストレスを程よいものにしてくれることでしょう。
(中川 雅仁)
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