ひとくち歳時『2月3日は節分』

もうスーパーなどの店頭では、節分の豆まき用品がいろいろと売られているのが見うけられます。本来は節分とは季節が分かれる時を意味し、季節の変わり目、すなわち立春・立夏・立秋・立冬の前日を指します。
のちに、冬から春への変わり目が新年のはじめを意味するものとして大切にされ、立春の前日だけを指すようになりました。
春を迎えるにあたり、邪気を払う意味もあります。
毎年、各地の神社やお寺では年男年女の著名人などの豆まきが盛大に行われています。
豆まきは疫病や災害を追い払う儀式のひとつとして中国から伝えられた「追儺(ついな)の儀式」に由来し、豆には霊力があると考えられており、豆をまくことで邪気を払い、福を呼び込むと考えられています。
また、節分には焼いたイワシの頭をヒイラギの枝に刺し、家の軒先や戸口などに挿し置く風習もあります。
これはヒイラギの葉のトゲが鬼の目を刺すため鬼が来ないのとイワシの頭の悪臭により鬼が家に入るのを防ぐという意味もあり、魔除けにもなっています。
因みに、「イワシの頭も信心から」という諺はこの風習に由来し、イワシの頭のようなつまらないものでも信じれば尊いものに見えることから、信仰心の不思議さをたとえたものです。
(本社 加藤)
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