(50)情は人の為ならず

 昨日から、北海道は小樽での真氣光研修講座が始まりました。
施設がある朝里川温泉は、私も昔何回かスキーに来たことがあるところですから、懐かしさが湧いてきて、いつもと少し違う感じがしています。
きょう二日目の朝には、この研修初めての「いいとこ探し」(氣づきの時間)をしました。
皆さん、たくさん良いお話をしてくれましたが、その中に、「こちらの施設は老人ホームが併設されていて、入所者の方とお話する機会がありました。
自分がお話をさせていただいたのですが、その方から感謝され、かえってこちらのほうが嬉しくなりました」という発表がありました。
 「情は人の為ならず」ということわざがあります。
「へたに人に情けをかけて助けるのはその人の為にならない、自立を妨げる」と、近年誤解釈されているのですが、本来の意味は「情をかけるのは人の為ではなく自分の為であり、他人のためを思った行動は、その人にとってだけではなく、まわりまわって自分にも返ってくる」という意味ですから、まさしく氣の性質を現す言葉といえます。
このことわざですが、辞典によると、古くは『平治物語』からはじまり、江戸時代、さらには今日にいたるまで常用されてきたとあります。
『平治物語』では、敵軍に追いつめられた時に命を救ってくれた鵜飼を、二十数年後に成功した頼朝が真先に捜し出し、受けた恩に報いたくだりに使われており、「見返りを期待していない鵜飼の無償の情に対する、言わば純粋な恩返し」を表現していると書いてありました。
これは、「自分が良い氣をお分けできると、そちらからまた良い氣が返って来て、もっと幸せを感じられる」ということを、昔から人は体験的に掴んでいたということでしょう。
そして真氣光研修講座は、この「良い氣をお分けできる人」という気功師の養成を目的に始まった講座なのです。
 ところで「なんか最近調子が悪いなぁ」「運がない」「いいことが無い」と感じることはないでしょうか。
氣の観点から言えば、マイナスの氣の影響を受けている状態です。
そのような時こそ、プラスの氣を自分から出せるようにすることで、プラスの氣が集まりやすくなり、目の前のマイナス現象から抜け出しやすくなるということに繋がります。
自分から周りへ、プラスのほうへ向かう為に何かできないか?ちょっとしたことでも良いのです。
何かができることで、氣の流れが変わるものです。
さらに真氣光を利用できることで、さらにそのチャンスは広がるのです。
(中川 雅仁)
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