私はこの原稿をパソコンで書いておりますが、もはやこの電脳箱がないと時間がかかって文章を全く書けない有様です。サラリーマンをやっていた20 年ほど前、報告書をワープロ書きしている同僚を眺め、当時キーボードアレルギーだった私は、綺麗に書くために時間を掛けるなどあまり意味がないと冷ややかな目で見ていたものです。そのうちに、どうし
ても使わなければならない状態を当時の上司に強制されたのが始まりで、今ではすっかり依存症になってしまいました。パソコンを使うと、読みをローマ字で入力して候補に出る漢字から良さそうなものを選択すればよいだけです。こうなると漢字を忘れてしまって、読めるけれど書けない、つまり「こんな感じだ」とだいたいの形や雰囲気は分かるのですが、文字の詳細がはっきりしなくなります。
先日新聞に、何でもランキング「書けなかった漢字は?」という記事が載っていました。パソコンなどのヘビーユーザーを対象に漢字テストを実施し、「書けない漢字」を探ってみたというものです。参加したのは20 代~60 代以上の男女67 人。まずは「小学校で習う漢字」からの出題。そのワースト1 は人工?(えい)星で正答率53 .7 %。私は「衛」の字は書け、他の出題も難なくクリア、10 問全部書けて一安心したのですが、次の常用漢字になると途端に分からなくなりました。正答率の良かった10 位「注意?(かん)起」正答率25 .4 %も駄目で10 問全敗という結果に少々自信を無くしました。 実 は今年に入って妻が、頭の体操にと漢字検定3 級試験問題集を買ってきて、一人でやっているのを横目で見ていたのです。聞けば中2 終了程度ということ、頭を使っていない妻には丁度良かろうぐらいに、私は少々馬鹿にしておりました。ところがこの一件で問題集をよく見てみるとこれが難しい。合格率5 割程度、二人に一人は落ちるという問題で、日頃使っていない脳の衰えに愕然とした次第です。身体の筋肉同様、脳も使わない部分は血流が悪くなったり衰えるのでしょう。血流が悪くなり老廃物が溜まると細胞のもつ生命エネルギーが下がる、つまりマイナスの氣の影響も受けやすくなることでしょう。良い氣=真氣光を取り入れて十分な効果を引き出すためにも、マイナスの氣を寄せ付けない工夫は大事です。便利な物が溢れる世の中ですから、頭の使い方も意識して変えないといけない。そんなわけで目下、ぼんやり頭を気にしている妻が問題集と一緒に買ってきた「脳が冴える15 の習慣」(築山操著、生活人新書)なる本にも興味が引かれ、脳トレ実践方法を勉強中です。