「どっこいしょ」からわかったこと

 久しぶりに走ってみると、持久力の無さに驚きます。
すぐに、ベンチに座って休みたくなるのです。
その時に、気づいたことがありました。
「よっこらしょ」とか、「どっこいしょ」と、かけ声が自然に出てくるのです。
老けた証拠?外国人なら、言わない言葉でしょう。
自分で言って、何でこんな言葉を使うのか、不思議に思って調べてみました。
 調べてみると、いろいろなことがわかりました。
まず最近の医学では、気合いを入れるかけ声が脳を活性化すると、わかっているそうです。
かけ声を出すことで、脳に刺激が伝わり、出さない時よりも力が出たり、タイミングがとれる…、つまり体が動く準備を無意識にするので、ぎっくり腰などの怪我防止に繋がるそうなのです。
 更にわかったことは、「どっこいしょ」は「六根清浄(ろっこんしょうじょう)」から「ろっこんじょう」となり、それが「どっこいしょ」になったらしいということです。
真氣光研修講座では、深い呼吸をするという意味合いから、行持集にある良い言葉や文章をできるだけ腹の底から声を出して読む「呼吸法」を毎朝行っていますが、それに採用しているのが六根清浄なのです。
 「六根」とは、仏教用語で、眼・耳・鼻・舌・身・意のことで、行持集では「目にもろもろの不浄を見て、心にもろもろの不浄を見ず 耳にもろもろの不浄を聞いて…」と始まり「五感や意識で見たり聞いたりしても、そのことに心をとらわれてはいけない」と解説しています。
 これは、マイナスの氣の影響を受けないようにするための、氣の極意です。
自分の心がマイナスに傾くことによってマイナスの氣の影響を受けるわけですから、それを少なくして、プラスの心を多く持てば、プラスの氣の応援を受け易くなるということです。
五感で感じるマイナスの氣に波長を合わせない…、例えば職場や家庭で、目にした、耳にしたことを、あの人が悪いと咎めたり、怒ったり、不満に思ったり、イライラしたりなど、心にマイナスの思いを抱いてはいけないということです。
しかし、既にマイナスの氣の影響を受けているので、直ぐに無くすのは難しいものです。
常日頃から自分の心を注意深く見ていて、マイナスの心に気がついたら、真氣光を受け、それを意識する必要があります。
変えていこうとしなければ、一向に進みません。
体が痛いなど、体に現れるマイナスの氣は分かりやすいのですが、心に影響を与えるマイナスの氣には気がつきにくいものです。
誰でも、幾つになっても、心を磨くことに終わりはありません。
私も「どっこいしょ」と言う度に、気をつけようと思うのです。(笑)
(中川 雅仁)
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