今月の対談「いい人いい話いい氣づき」

2022年10月「ミネハハ」さん

ミネハハ(みねはは)さん

ネイティブアメリカンの言葉で、MINEは水、HAHAは微笑みの意味をもつ。本名は松木美音。フェリス女子短期大学音楽科声楽卒業。CMソング3000曲、バックコーラス2万4000曲、アニメの声優、主題歌など、多岐に渡る活躍の後、アフリカへのバックパック一人旅で人生が大きく転換。1994年ミネハハとしてソロデビュー。全国のミネハハファンがコンサートを開催。37枚のCDをリリース。

『歌声を宇宙に響かせて、すべての生き物の命を癒したい』

3000曲以上のCMソングを歌うCMソングの女王

中川:
これまで3000曲を超えるCMソングを歌ってこられたそうですね。ミネハハさんが歌ったCMソングをCDで聴かせていただきましたが、よく知っている曲ばかりでびっくりですよ。今は、感動して涙を流しながらミネハハさんの歌を聴く人がたくさんいますが、ここまでに至る道のりはとてもドラマチックです。まずは、CMソングの女王だったころのお話からお聞かせください。
ミネハハ:
お菓子に宅配便、フィルム、インスタントラーメン、コーヒー、サラダオイル、化粧品、トイレ用品などなど、1978年から93年までの間は、毎日スタジオに通って歌っていたし、大袈裟ではなく、一日中、私の歌声がテレビから流れていました(笑)。
中川:
どれも声のトーンが微妙に違ってきて、一人の方が歌っているとは思えないですね。
ミネハハ:
声をかえて歌っていました。商品に合う声、歌い方がありますから。

中川:
商品に合わせて声が決まるんですね。
ミネハハ:
私の特性は、商品そのものになって歌うことです。スタジオへ入ると、クライアント、広告代理店の偉い人が背広を着て座っているわけですよ。CMの映像を作る監督さんや音楽制作会社の方もいらっしゃいました。そこに私も座らされて、商品の映像を見せられます。ぱっと映像を見た瞬間にどの音色で、どの活舌で、どういうトーンで、どういう語尾で、どういう表現をしたらいいかわかるんですよ。
中川:
商品のエネルギーを感じるということでしょうか。
ミネハハ:
その商品の役割の波動がくるって感じです。たとえば、トイレに置いておくと、ブルーの水が流れる商品があるじゃないですか。青い水が流れて便器まできれいにする感じを歌ってほしいって商品から伝わってくるので、そういう歌になるんですね。

中川:
確かに、あのCMソングを聴くと、「置くだけでいいんだ」という、ちょっとした驚きがありますよね(笑)。

ミネハハ:
みかんのジュースのCMのときは自分がみかんになったつもりで歌います。太陽の光、土の栄養、水、人々のまごころによって、完熟したみかんになって、それをジューサーにかけてコップに注いで、ぐっと飲んだときに、ああおいしいと感じる。その気持ちがCMソングになりました。日本人形のCMでは、箱にしまわれていたお人形が一年ぶりに箱から出されて、「ああ、うれしいな」という気持ちを込めて歌うんです。そんな私の感性の特性があるものですから、私が歌うと商品が売れるという評判になって、次々とオファーがくるようになりました。
中川:
もともとは短大の音楽科で声楽を習っておられたんですよね。
ミネハハ:
そうなんですよ。始まりは小学校の入学式です。清泉小学校というキリスト教ミッションスクールに入ったのですが、入学式で「君が代」を斉唱したとき、土屋友子という先生が、「すばらしい声の生徒がいる」と私の才能を見つけ出してくれたんです。父と母が呼び出されて、「お嬢様すごい声をおもちなので、将来音楽の道に進ませてあげてください」と言ってくれました。8歳のときに、鎌倉のカトリック雪ノ下教会に聖歌隊があると知って、父と母は、そこに入れてくれました。NHKの番組にもしょっちゅう出させてもらいました。中学3年までそこで歌っていました。また、父が中学校の英語の教師だったことから、歳くらいからは海外のアーティストの歌もよく聴いたり歌っていました。
中川:
音楽の道に進むのは必然だったんですね。
ミネハハ:
私の本名は松木美音というのですが、松の木にそよぐ風が美しい音を奏でるようにという願いを込めて父がつけてくれました。だけど、学校での声楽の勉強は向かなくて、学生時代は新宿や六本木のディスコで、ホットパンツと編み上げのブーツ、ビーズじゃらじゃら、カーリーヘアのかつらをかぶって、ソウルバンドのボーカルとしてステージに立っていました。
中川:
ディスコですか。あの当時は流行っていましたからね。
ミネハハ:
会長も行かれました?。
中川:
いやいや、私はあまり得意じゃなかったですから(笑)。
ミネハハ:
ディスコで歌っていたときに、某有名歌手のプロデューサーにスカウトされたんです。オーディションがあるといわれて、何のオーディションですか?って聞いたら、「スタジオミュージシャンのコーラスガールを探している」と言われました。そのころは、スタジオミュージシャンって知らないわけです。でも、とにかく行ってみよう、なんでもチャンス・チョイス•チャレンジ!というノリで出かけて行きました。私は譜面も読めるし、音の高さやハーモニーのバランスも問題なし。いろいろなジャンルの歌をこなせるということもあって、スタジオミュージシャンにぴったりでした。それがきっかけで、レコーディングのバックコーラスやアニメ声優、そしてCMソングと、どんどん仕事が広がっていきました。
<後略>

東京・ 品川にて 構成/小原田泰久

ミネハハさんの情報

最新コンサート情報
9月17日(土) 静岡県三島市 連馨寺本堂
9月24日(土) 福岡市中央区 鳥飼八幡宮 神徳殿
9月25日(日) 福岡市早良区 ユーテラス高取
10月 1日(土) 静岡県榛原郡 川根本町文化会館
10月 2日(日) 静岡県三島市 カフェ&スペースほとり
10月 8日(土) 福岡県久留米市山本町豊田1957
10月19日(水) 岡山県岡山市 まほろばの里
10月29日(土) 埼玉県本庄市 五州園
11月 3日(木) 伊東市観光会館別館
11月 4日(金) 千葉県千葉市美浜区文化ホール
*詳細はホームページをご覧ください。

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