2016年8月 「川嶋 朗」さん
- 川嶋 朗(かわしま あきら)さん
1957年東京都生まれ。北海道大学医学部卒業後、東京女子医大へ。93年〜95年、ハーバード大学へ留学。2003年より、東京女子医大附属青山女性・自然医療研究所自然医療部門責任者。2014年より、東京有明医療大学保健医療学部鍼灸学会教授、一般財団法人東京医学研究所附属クリニック自然医療部門担当。著書「医者が教える行ってはいけない病院、間違いだらけの健康法」(洋泉社)「病気で死なない生き方33 普通の医師には教えられない」(講談社)ほか多数。
『幸せを感じながら亡くなっていける医療を実現したい』
真氣光研修講座に参加し、氣功師になってすぐに治療に使った
- 中川:
- ごぶさたしています。先生とお会いするのは何年ぶりでしょうかね。相変わらず、若々しいですね。そうそう、いつだったか、飛行機でばったりお会いしましたね。鹿児島からの帰りだったかな。通路を挟んで隣が先生で、びっくりしましたよ。
- 川嶋:
- そうでした。ホント、びっくりでしたよ。ご縁を感じました。会長は、大学の後輩だし。会長が入学されたとき、私は医学部の5年生だったかな。大学ではお会いすることはなかったですけどね。私も、来年は還暦ですよ。
- 中川:
- 還暦ですか。先輩に対して失礼ですが、先生には青年のイメージがずっとありますよね(笑)。還暦というと、ひとつの区切りですけど、先生の人生も波乱万丈ですね。
- 川嶋:
- いろいろありましたね。前回の対談のときは、東京女子医大の青山自然医療クリニックでお会いしたかと思いますが、あそこも、何と言っていいか、突然、閉鎖すると言われてしまいましてね。
- 中川:
- そうですか。自然医療とか統合医療というのは、大学病院ではなかなか理解されないでしょうからね。まして、先生は、その先頭を走っておられるわけですから、風当たりも強いでしょう。今は、東京有明医療大学の教授でいらっしゃいますよね。
- 川嶋:
- 鍼灸学科の教授をやっていますが、メインは、この東洋医学研究所附属クリニックの自然医療部門での診療ですね。
- 中川:
- やはり、患者さんは難病の方が多いんでしょうね。
- 川嶋:
- がんの患者さんが一番多いですね。それに精神的な疾患の方、アトピーやリウマチの方などですね。治療法のアドバイスもしますが、それよりも、患者さんには、なぜ病気になったのかということを考えてもらうようにしています。
- 中川:
- 病気になるのは理由がありますからね。生活面もそうだし、精神的なことも影響していますよね。そこに気づかないと、本当の解決にならないですね。
先生が真氣光研修講座に参加されたのは1995年でしたよね。先生は、大学時代に東洋医学を勉強するサークルを作られたわけですから、氣というものも身近に感じておられたとは思いますが、ハーバード大学に留学されて、西洋医学どっぷりの研究生活を送っていて、帰国してすぐに参加されたでしょ。 - 川嶋:
- 帰国してしばらくしたら、急に右の耳が聴こえなくなりました。突発性難聴ですね。耳鼻科の教授に、一生治りませんと言われて、なんて言い方がきついんだろうと思いました。それがきっかけで、医者へ行かなくてもできる治療法はないかと考えていたら、氣功があるじゃないかと思って、いろいろと調べてみました。でも、氣功とひと言で言っても、数え切れないほどたくさんの種類があって唖然としていました。
そしたら一人のナースが、腎センター所長の阿岸(鉄三)先生が氣功をやっていると教えてくれました。「うそだろ」と思ったのですが、見に行ったら、本当に患者さんに氣を送っているわけです。「教えてくださいよ」って頼んだら、「あなたにはわからないよ」と、あっさり言われてしまったので、「ぼくは、北大に東洋医学研究会を作ったんですよ」と言い返したら、それならここに連絡すればいいと言って、真氣光を紹介してくれたんです。 - 中川:
- そうでしたか。それで、1995年7月に生駒で受講されたんですね。先代が、復帰したのが6月でしたから、いいタイミングでしたよね。
- 川嶋:
- 申し込んだのが3月ですから、お会いできないかもしれないなと思っていましたからね。
最初は、とんでもないところへ来たと思いましたよ(笑)。ちょうど、地下鉄サリン事件のすぐあとでしたから、オウムと同じなんじゃないかって、あせりましたよ。でも、工学博士の関英男先生の講義など、いいお話をたくさん聞けましたし、自分でも氣を感じることができて、身も心もきれいになっていく感じがして、とても気持ち良かったですね。氣を受けているうちに、歩けなかった人が歩き出したり、目が見えない人が見え出したり、奇跡的なことが目の前で起こって、あのときは9日間でしたが、驚きの連続でした。
おまけに、氣功師にも認定されましたしね。ただ、講義で氣の出し方なんて、全然、教えてもらってないのに、氣功師になってしまって、どうなっているのかと、きつねにつままれた感じでした(笑)。
<後略>
(2016年5月27日 東京・渋谷の一般財団法人東洋医学研究所附属クリニックにて 構成/小原田泰久)
- 著書の紹介
「見えない力」で健康になる
川嶋 朗 (著) 出版社: サンマーク出版