今月の対談「いい人いい話いい氣づき」

2005年6月 「石井 光」さん

石井 光((いしいあきら)さん

東京生まれ。東京大学大学院法学研究科博士課程を修了。現在、青山学院大学法学部教授。犯罪学、犯罪処遇、少年非行の教鞭をとる傍ら、国際内観学会実行委員、日本内観学会副会長、「自己発見の会」常任理事として、オーストリア、アメリカ、カナダなどでも内観研修会を催し、日本で生まれた内観を世界各国に広める。著書に『一週間で自己変革、「内観法」の驚異』(講談社)、『子どもが優しくなる秘けつ』(教育出版)など多数。

『石井光先生の「内観」と光を学べる研修講座は最高です』

子どもが優しくなるのには、まず先生が

中川:
石井先生の最新のご著書『子どもが優しくなる秘けつ ―3つの質問(内観)で心を育む』を拝読させていただきました。「子どもが優しくなるにはまず先生が優しくなる必要があるのではないだろうか」と書かれてあって、あぁ、いいなと、とても共感しました。
石井:
この本は、かなり気合いを入れて書いたのですよ(笑)。というのは、一人の先生がこの本を読んで内観を学び、教室で実践してくだされば、何十人、何百人の子どもたち、学生たちの人生が変わっていくからです。
中川:
そうですね。氣も同じことがいえます。学校の先生がプラスの氣である真氣光をたくさん受けて変わっていくと、子どもたちにその氣が伝わって良くなっていきます。家庭でも、親御さんが氣を充電していただくと、お子さんが変わっていきます。石井先生のお書きになっていらっしゃることに、あぁ、一緒だな、いいお話だな、と嬉しく思いました。「かなり気合いを入れて」、ということですから、いっぱい氣が入っていて、読者の皆さんに内容と共に氣も伝わっていくでしょう。素晴らしいことです。
石井:
ありがとうございます。学校の先生が子どもの心を理解せずに自分の価値観をおしつけ、思い通りに相手が動かないと感情的に怒っていたのでは、子どもが優しくなるのは難しいですね。そこをわかっていただきたいと思いまして。
中川:
今は教育現場で多くの問題や事件が起きていますので、出版社の中で、学校教育に内観が必要だと思われた方がいらして、石井先生にこういう本を書いていただけませんかというお話があったのでしょうか。
石井:
そうなのです。編集者が企画を立てて私のところに訪ねて来てくれたのですが、その人はかつて私の授業に出て、記録内観も経験しているんですよ。教育の中に内観を取り入れたらという提案をして、多くの先生方の目に触れるようにしたいという願いが彼の中にありまして、私もそれは素晴らしいと思いましてね。
中川:
石井先生には、生駒の真氣光研修講座で毎回、内観を中心のご講義をしていただいていますが、読者の皆さんに、ちょっと内観についてご説明いただけますか。
石井:
内観というのは、自分の身近な人に対して3つの簡単な質問の答えを探すことによって、自分を見つめる、つまり「内を観る」方法です。1つ目は「していただいたこと」、2つ目は「してさしあげたこと」、そして3つ目が「迷惑をかけたこと」です。この3つを、相手を特定して、小学校に上がるまで、小学生のとき、中学生のとき…というように、年代を区切って観ていくのです。
集中内観というのは、1週間というまとまった時間をとり、朝起きてから夜寝るまで、集中して、この3つの質問に取り組んでいく方法で、内観の基本的なかたちです。内観を行っている間は、ときどき訪れる面接者に自分の気がついたことを報告していくだけで、内観者同士では会話をしません。
内観で思い出したことを他の人に口頭で報告するのではなく、ノートや日記帳に記録していくのが、記録内観です。他には、1日内観、週末内観、集団内観、電話内観などがあり、この頃はパソコン内観なども行われるようになりました。このように、いろいろな方法がありますが、いずれの場合にも、質問は先ほどの3つです。

<後略>

(2005年4月8日 奈良県生駒市・真氣光研修所にて 構成 須田玲子)

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