今月の対談「いい人いい話いい氣づき」

2004年10月 「坂田 道信」さん

坂田 道信(さかた みちのぶ)さん

昭和15年2月20日生まれ(旧名成美。)向原高校卒。昭和42年結婚。昭和46年8月森信三先生、徳永康起先生に出会い、「複写ハガキ」を教えられる。農業の合間に種々の日雇い職を経験。大工の名人に出会い、30才よりその見習いとなる。昭和50年10月一男二女を遺して 妻と死別。昭和57年夏「複写ハガキを書くことは道である」と開眼、「ハガキ道」を創始する。昭和60年桜井のぶ子さんと結婚。(のぶ子さんは後に宜穂と改名)平成5年道信と改名する。

『はがきを通じて氣を伝える。 いつの間にか驚くようなネットワークが出来上がった』

はがきを書いていると 不景気も過疎も関係ない

中川:
坂田先生は、はがきを書くことをはがき道という道にしてしまったということで、あちこちから講演依頼が殺到しているそうですが。
坂田:
いやいや、はがきを書くなんて当たり前のことで、すっかり忙しくなりました。29歳のときに書き始めまして、もう35年以上になります。出会った人、お世話になった人には必ずはがきを書いています。
中川:
はがきというと、確かにどこにでもありますが、でも年賀状か暑中見舞いくらいしか書きませんね。最近は、パソコンのメールがあるから、年賀状もそれですませてしまったりしていますが。
坂田:
私は、年賀状は1万6000通以上書きますし、来ますね。5月くらいから年賀状貯金を始めます。100万円以上、はがき代、切手代がいりますから。
宛名を書くだけで3ヶ月、来たはがきを読むだけでも3ヶ月。毎年、よくやっていますよ。でも、おかげさまで知り合いは多くなりましたね。新幹線に乗って、席を探して歩いていると、必ず知っている人に出会います。これは財産ですね。
中川:
お住まいは、広島県で、過疎の村だとお聞きしていますが。
坂田:
住んでいる人の数から言えば過疎ですね。でも、うちへはいつもたくさんの人がみえますから、そういう意味では過疎ではありません。
人が訪ねてくるような状況を作り上げれば、日本に過疎はなくなります。だれも来ないような村にしてしまうから過疎なんです。
タクシーの運転手さんがよく言いますよ。お宅はどんな宗教やっているんですかって。それくらい人が集まってきます。
中川:
それはすごいですね。みんなはがきのご縁ですか。
坂田:
はがきがすごいネットワークの基礎になります。毎日はがきを書くことは、ネットワークをコツコツと作っていくことになります。ネットワークができれば、景気、不景気が関係なくなります。だって、自分の不得手なことは、だれかがやってくれますから。
私は氣のことがわからないけど、中川会長にお聞きすれば、すべて解決しますよね。自分がすべてを知る必要はありません。
だれかが助けてくれる。だから、不景気も関係ありません。
中川:
先生は、はがきははがきでも、複写はがきということですね。どういうものなんですか。
坂田:
これはすごいですよ。同じはがきを書くのでも、普通に書くのと複写にするのとでは、1000倍は効果が違うと思います。
どこが1000倍かというと、これはやった人だけに教えています。だって、やりもしないのに、そんなこと聞いても仕方ないし、やらない人ほど、あれこれ質問するものですから、まずはやった人にだけ、そのすごさはわかるし、もっとわかってもらえるよう、いろいろとお教えしています。
複写は、はがきの上にカーボン紙を置いて、その上に置いた紙の上から文章を書くという形です。だから、必ず手元に元の文章が残ります。これが大切なことです。
今は、女房が、便利な複写ノートを作ってくれまして、重宝しています。いつも持ち歩いて、新幹線の中でもはがきを書いています。複写しておくと、それが日記になります。心の歴史になります。自分の生きた証になるんですね。
中川:
出しっぱなしではなくて記録が残るわけですね。最初に、相手の名前を書いて、日付を書いています。それが、こうやってノートとして残るわけだ。すごい発明ですね。奥さんが考えられたのですか。
坂田:
そうなのですよ。なかなかのアイデアマンで、すごくおいしいみそを作ったりして、彼女のアイデアは評判いいですよ。
中川:
じゃあ、はがきは毎日、書かれているわけですね。
坂田:
一日30枚が目標です。なんで30枚かと言うと、新興宗教の教祖が教団を安定させるためには30枚くらいはがきを書くといいという話を聞いたことがあるからです。
30人というとけっこうな人数ですが、こうやって毎日動いていれば、書く相手には困りません。
東京へ来たときには、立川にあるベジタリアンのラーメン屋へ行くのを楽しみにしています。ここがとてもおいしい。
すぐにはがきを書きますよ。おいしかったよと書いて出すんです。受け取った方は喜んでくださいますよ。
初めて行ったときもはがきを出しました。そしたら、次に行ったとき覚えてくれていてね。はがきのおかげですぐにいい関係ができてしまいます。
中川:
確かに、はがきを書くという行為は特殊なことでもないし、能力がなければできないというものでもないけど、これを続けるのは大変でしょうね。慣れればいいのかもしれないけど、最初は簡単にはいかないような気がしますね。
坂田:
さすがに、いいところに目をつけてくださいます。その通りですね。すぐに書けると思うけど、なかなか書けんですよ。
上手に書こうと意識すると、もう書けなくなってしまいますね。下手に書こうと言っています。歩くとき、上手とか下手とか考えないですよね。あれと同じにならんといかんですね。
500枚から1000枚書くと、はがきを書く筋肉ができます。上手とか下手とか関係なく歩くように書けます。
運動会は、一着になってもビリでも大したことないじゃないですか。一着になったから将来成功するとは限りません。それと同じで、はがきも上手に書けば、それはそれで役に立つけど、へたな文章でも役立つものです。上手下手は関係ありません。

<後略>

(2004年9月6日 SAS東京本社にて 構成 小原田泰久)

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