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5月「 坂本 敬子」さん

坂本 敬子(さかもと・けいこ)さん

1961年茨城県生まれ 。86年に月の井酒造店6代目蔵元坂本和彦さんと結婚 。87年長男・直彦さん、92年次男・貴彦さん、94年長女・有沙さん誕生 。2004年2月、和彦さん死去により株式会社月の井酒造店の代表取締役となり、和彦さんの思いを引き継いで有機のお酒「和の月」を完成させる 。著書『さいごの約束一夫に捧げた有機の酒「和の月」』(文芸春秋)

『がんで倒れた夫。 彼の生きた証として造った有機のお酒 』

ご主人の病気によって人生が激変。7代目の蔵元に

中川:
茨城県の大洗。地名は聞いたことがありますが、初めてうかがいしました。東京から車で2時間ほどですかね。 今回のゲストの坂本敬子さんは、大洗にある「月の井酒造店」の代表取締役 。慶応元年(1865年)創業ということですから、160年の歴史をお持ちの由緒ある酒蔵です 。20年以上前に志半ばで亡くなられたご主人の跡を継ぎ、7代目の蔵元として有機にこだわったお酒を造られています 。坂本さんが2005年に書かれた「さいごの約束」(文芸春秋刊)を読ませていただきましたが、40代のご主人が末期の食道がんと診断されて、何とか元気になってほしいと懸命にがんばる姿には感銘を受けました 。
坂本:
わざわざ大洗までお越しいただきありがとうございます。 来年の2月で主人の23回忌になります 。主人ががんになったとき、すぐに余命を宣告されて、あのときは治したい!少しでも役に立ちたい!という一心で細かく記録を残しました 。別の病院で診てもらうときも、前の病院ではどんな治療をしたかというデータがとても大切だと痛感したものですから 。そのとき闘病記録を書きながら日々のことをメモしていたので、それをもとにまとめた本です。読んでいただきありがとうございます 。
中川:
会社を継ぐことになり、本が出版され、その後テレビドラマにもなりました。ご主人の病気によって、人生ががらりと変化しましたね 。
坂本:
私は主人が病気になるまでお気楽な専業主婦でした。手帳を開けるといつも友だちとのランチの予定ばかりが書かれていましたから(笑) 。主人の病気、そして亡くなってしまったことによって確かに日々の生活は大きく変わりました 。主人が亡くなったあと、社長になりましたが、私はレジ打ちと酒蔵見学の案内をするくらいしか仕事を手伝っていなかったので、どうやって日本酒を売ればいいか?さっぱりわからなかったのです 。主人のために必死に造った大切な有機の酒なので、東京の有名な酒屋さんにもって行ったら、有機だからと言って何がいいの?値段が高いだけで意味がないと言われ途方にくれたこともあります 。そんなとき、残間恵理子さんというメディアプロデューサーが知り合いだったので、どうすればいいかと相談したら、有機のお酒は珍しいから新聞に投稿してみたらとアドバイスしてもらったんです 。朝日新聞に投稿したところ、社会面に大きく紹介されました 。テレビ欄をぱっとめくると「遺志刻む 妻の酒」というタイトルで、私がそのお酒をもっている写真が載っていて、本当にびっくりしました 。その新聞記事を読んだたくさんの出版社から、本を出しませんか と話がきました 。本を出す気はなかったのですが、文芸春秋の編集者さんと時間をかけて色々な話をしているうちに、この方なら信用できるかなと思ってお引き受けしました 。本が出版されると新聞や電車の中吊り広告にまで紹介記事が出たり、大きな書店で平棚に積まれたりして、またまた驚きました 。本の反響もすごくて混乱していると、各TV局が「ドラマにしませんか」と声をかけてくださいました 。
中川:
すごい展開ですね。
坂本:
制作会社の方が最初にもってきた台本では、主人の役も私の役も、あまりにも有名な俳優さんだったので、またまたここでも驚きました。何しろ大スターのアイドルと超大物俳優さんだったので恐れ多すぎてちょっとお受けできないとお断りしました。それでも、制作会社の人があきらめずに、次にもってこられたのが、舘ひろしさんと安田成美さんのキャスティングだったのです。安田さんには私と同じようにお子さんが3人いらっしゃり、ご主人はとんねるずの木梨憲武さんです。安田さんと最初にお顔合わせしたとき、「憲ちゃんがもし具合が悪くなって、突然、自分が敬子さんと同じような立場になったらどうするんだろうと、自分のことに置き換えて考えさせられた。子育てで遠のいていたお仕事だけど、女優復帰作としてやってみたい」と、おっしゃって下さったそうです。その言葉で、なんとなく親近感が湧いてお任せすることにしました。
中川:
本が出てドラマにもなって、まわりの反応はいかがだったですか。
坂本:
今の私だったら、本をこともドラマのことも、上手に宣伝に使えるかなと思います(笑)。でも、あのときはまわりが気になって逆に話題にしたくなかったですね。
中川:
いろいろ言われたりしましたか。
坂本:
あわれな未亡人を演じてお酒を売りたいのかと心無い言葉を言われたりして、それがすごくつらかったですね。主人の同級生とか応援してくださる方もたくさんいましたが、私からはメディアに売り込んでいないし、流れに身を任せていただけなのに、なんでそんなことを言われなければならないのかと涙が出ました。
中川:
どんなにがんばっていても、いいことをやっていても、その姿を見ないで足を引っ張ろうとする人はいますよね。マイナスの方ばかりに目が向く人です。自分が坂本さんと同じ立場になったら、応援されてどれほどうれしいか想像できるはずです。もう少しだけ想像力を働かせれば、心無いことは言えないはずです。

坂本:
本当に悲しかったですね。そのあともいろいろありました。やっと会社が軌道に乗ってきたと思ったら、3・11があってまたどん底です。そこからがんばって這い上がってきたら新型コロナ。7代目だからラッキーセブンだと思っていたのですが、とんでもなかったですね(笑)。でも、もともと楽天家ですから、なるようになるかなと思って乗り切ってきました。(続きはハイゲンキマガジンで・・)

茨城県東茨城郡大洗町の月の井酒造店にて 構成/小原田泰久

           

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